人々の想いに圧倒されたこと

田村 友法,東亜建設工業

「お塚」が並ぶゾーン
「お塚」が並ぶゾーン
お塚にも沢山の小さい鳥居が納められていました
お塚にも沢山の小さい鳥居が納められていました
山道に並ぶ鳥居。木製なので更新も早い
山道に並ぶ鳥居。木製なので更新も早い
いつもお世話になっております。東亜建設工業の田村です。最近は「都民は都から出るな」と言われて巣籠り生活ですが、これは昨年の出張帰りのときのお話になります。

大阪の京都寄りにある現場事務所で用事があり、東京から京都まで新幹線、京都からはローカル線を利用して大阪へ行きました。仕事は夕方までで、まっすぐに帰宅すればいつもとそう変わらない時間には休めそうです。しかし、せっかく京都に来たのだ! とナニかに囁かれ、急遽夜でも見れる伏見稲荷の山道を弾丸ツアーすることにしました。

オリエンタルな情緒に浸れる伏見稲荷は、国内だけでなく国外からの観光客も大勢来られます。しかも、奉納された鳥居が延々と連なる稲荷山はいつも開放されており、観光地を歩いて眺めることを好む人が多い欧米人には、夜間に訪れる方も多いのだとか。(山道はコンクリート舗装されており、夜間でも足元は照らされています)

しかし、幸か不幸か現在はこの情緒を独り占めです!「夜分に物見遊山お騒がせゴメンナサイ」と本殿でお賽銭を払ってから稲荷山へ。静まり返った稲荷山を、度々立ち止まりながら堪能してきました。

さて、山道を巡りながら奉納された鳥居を見ていると、どれも奉納された日付が案外新しいことに気づきました。大半は平成20年より後で、平成の一桁になるともうほとんど見つかりません。つまり、これらの鳥居は傷む端から更新されている訳です。無数に並ぶ鳥居は人々の願いの現れです。現代でもこれほどまでに多くの人の想いを集めていることに、改めて凄みのようなものを感じさせられたのでした。

鳥居だけでなく、プライベート稲荷「お塚」が並ぶゾーンもあり、こちらも圧倒されます。まだ行かれたことのない方は、機会があれば是非訪れてみてください。

2021年5月