新しい家族の話

相澤 勇人,ナカノフドー建設

 初めまして、ナカノフドー建設の相澤と申します。今年度より技術部会に参加する事となりましたので、宜しくお願い致します。

 大学ではRC雑壁の線材モデル骨格曲線化と、RC・SRC建物の修復性能評価とを研究しておりました。私が大学3年の頃に起こりました東日本の震災では、旧耐震基準建物と新耐震基準建物との被害の差が顕在化した事、非構造部材の損傷とそれに伴う被害が大きかった事等が話題になったと記憶しています。新耐震基準が定められてから約30年、建物の構造に求められる能力は、既に人命保全を目的とした耐震性を超え、修復性・経済性・持続性といったものに移っていくのだと考えていました。しかし、昨年の熊本地震では、震度7が2回観測され、人命保全の観点においても未だ研究の余地がある事を思い知らされました。

 そのような建築構造の実務の世界に身を投じ、4年目となった私ですが、未だに解らない事ばかりが目立ちます。とりわけ地盤や基礎は、学生時代には殆ど勉強してこなかった分野なので、会社員となってから、ゼロスタートで勉強しています。技術部会では、勿論キャプテンパイル工法の改善、普及の一助となるつもりではいますが、それ以上に自分自身の勉強のつもりでも参加させて頂いていますので、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

 さて、ここまでは固い自己紹介になってしまいましたが、皆さん趣味や家族の話題を書かれていますので、私も明るい話題を提供したいと思います。

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 8月18日、予定より1週間以上早く、私の第一子となる娘が埼玉の病院で生まれました。

 当初妻は立会い出産には否定的で、(自分が苦しんでいる顔や、大声を出す姿を見られたくなかったとの事) 私自身も分娩室に入っても硬直してしまうだけのような気がして、立会い出産はしないつもりでいたのですが、その病院は所謂LDR室というシステムで、陣痛に耐える妻に付き添い、そのままの流れで立会い出産する事となりました。TVドラマで観る様なものとは異なり、妻の手を握り落ち着いて励ますというものでした。その時はもう自分が何をするべきかなどは勘案しなかったものと覚えています。30分程で助産師の方達の声を掻き分けるように産声が聞こえてきました。自然と涙がこぼれてきました。勿論嬉しい気持ちは大きかったのですが、嬉しさや感動の類のそれとは全く異なるものであったと思います。会社の先輩からも涙を流したという話を聞いていたので、そういうものなのかもしれません。

 これを書いているのが8月31日なので、未だ生まれて2週間足らずであるのですが、顔も体つきも、彼女が生まれた日のものとは随分と変わってきていて、日々その成長の早さに驚かされます。人生の駒を一歩進めたのかなと思うと同時に、家族に恥じない大人にならなければと思います。

 少々長くなりましたが御付き合い頂き有難うございます。今後とも宜しくお願い致します。

2017年9月