芭蕉の足跡を訪ねて、ふたたび

尻無濱 昭三,鉄建建設

中尊寺金色堂(覆堂)
中尊寺金色堂(覆堂)
高館から北上川の眺め
高館から北上川の眺め
達谷窟毘沙門堂
達谷窟毘沙門堂

 施工部会でお世話になっています。鉄建の尻無濱です。東北の復興支援とか、ボランティア活動など、最近はマスコミ報道も少なく、なかなか、訪れる機会も減っているものと思います。そんな中、マンスリーコラム執筆の順番が回ってきましたので、懲りもせず、ふたたび、芭蕉の足跡を巡るシリーズです。

 今回は、中尊寺金色堂で有名な平泉界隈です。今話題の世界文化遺産には、2011年6月に「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群」として認定されております。東京駅からは、新幹線で一ノ関へ、一ノ関で在来線へ乗り換えて平泉へ、所要時間は最短で2時間半程度です。一連の施設を観て巡るには、標準的な徒歩による散策コースで、丸1日を要しますが、レンタカー、もしくは、巡回バス、天気が良ければレンタサイクルがお勧めです。

 中尊寺自体は、小高い丘の尾根伝いに造られた参道を歩いて、由緒あるお堂など見学しながら、暫く行くと、奥まったところに、RC造の覆堂の中で保存展示されております。金色堂自体は撮影禁止のため、ネット等でご覧下さい。金色堂自体の絢爛豪華さと小さなお堂とのギャップが多少ありますが、「五月雨の 降残してや 光堂」の句碑もそばにあります。

 中尊寺から離れて、源義経の終焉の場所とされる高館義経堂から、更に階段をのぼり、丘に上がると、眼下に北上川が流れ、「夏草や 兵共が 夢の跡」の句碑に出会います。その他、奥州藤原氏の栄華を偲ぶ“毛越寺”でも、“大泉が池”をぐるりと散策できます。また、少し距離はありますが、征夷大将軍坂上田村麻呂が建立したと伝わる“達谷窟毘沙門堂”など、平泉界隈は約1000年前の往時を想像できる?見所が沢山あります。まだ、行かれていない方には、お勧めです。また、私の芭蕉の足跡を巡る旅は、まだ途中です。

2015年5月