大山千枚田

熊谷正樹,長谷工コーポレーション

稲掛け(乾燥)
写真1 稲掛け(乾燥)
稲掛け作り
写真2 稲掛け作り
案山子
写真3 案山子
棚田倶楽部(保存会施設)
写真4 棚田倶楽部(保存会施設)

 8月下旬に、日本に長期滞在(2ケ月)するミュンヘンの知人(ご夫婦)の観光案内で、千葉県にある大山千枚田(棚田)を見にいってきました。観光案内といっても、以前から興味があり、行って見たいと思っていましたが、なかなか機会がなく案内する私も初めて行く場所でした。大山千枚田は、房総半島の南部の中央付近で鴨川市内に位置し、面積約4ヘクタールの急傾斜地に、階段のように連なる大小375枚の棚田です。東京から一番近い棚田として知られています。平野の田んぼと違って耕地整理が遅れたことが、この美しい棚田を現代に残すことになりました。

 また、大山千枚田は日本で唯一雨水のみで耕作を行っている天水田です。そのような場所では動植物も貴重なものが多く生息しています。いま盛んにいわれている生物多様性の宝庫なのです。さらに棚田は、多面的機能を持っていて、これを守ることが洪水などの災害を防止、貴重な生態系や環境の保全になります。平成11年に農林水産省より「日本の棚田百選」に認定されています。グーグルで見ると見事な棚田が広がっています。耕作放棄地の増加に伴い、平成12年~平成14年にかけて、鴨川市及び棚田保存会の棚田オーナー制度が設けられました。これを軸にした水田、大豆畑、綿藍畑、酒造り、家作り体験塾の成果が実り、見事な棚田が保存されています(写真1~3)。

 当日は、収穫祭でオーナーが集まり実った稲を収穫していました。家族ずれが多く、子供たちは泥だらけになりはしゃいでいました。オーナーが作った独特な案山子がたくさん見られます。

 オーナー費用は、保存会のサポートがついて棚田1枚100㎡位の面積で年間30,0000円です。
私もいずれは、オーナーになりたいと思っています。

 見に行く場合は「棚田倶楽部」(保存会)の施設のある「千葉県鴨川市平塚540」(写真4)が眺望もよく良いでしょう。近所には、宿泊施設やキャンプ場があります。皆様も鴨川方面に行った際は、是非、一度行って見て下さい。場所は、「千葉県鴨川市平塚540」です。

下記HPをご覧になってから行って下さい。
http://www.senmaida.com/index.php

2014年10月