色彩と建築

加々良昌史,東亜建設工業

柴又山本邸

崎津教会

某民家

石造りの塀

 職業柄なのか、旅行ついでに建築物の写真を撮るのが好きなようで、特に古い建物に惹かれます。古き良き時代からの茅葺屋根や土塗壁、石造りの塀などは苔むして自然な落ち着きを装い、木材も良い感じに黒ずんで素材色が活きています。これらは時代が変わる度に歴史を蓄積し、とても重厚で奥深い風情を醸し出します。また、四季の移り変わりのある日本において、新緑や紅葉、土や空などとも色彩的に調和し、とても綺麗に写ります。

 こういった建築物は、古来からその地にある素材から作られています。元々そこにあるものだから、自然と色彩調和して、土地柄による独自の景観が形成され、それが魅力的に映るのかも知れません。
工業製品が増え、耐久性が上がり、国内どこでも同じ建材が手に入り、いつまでも新品のような建築物が多い現代ですが、自然素材の風化が産み出す独特の質感もまた良いものだと感じるこの頃です。

 さて、弊社でのキャプテンパイル採用は次回未定ですが、今後も案件が継続的に発生するかと思います。その際は、引き続きご指導の程、宜しくお願い申し上げます。

2008年2月