あなたの近くに緑はありますか? ~緑化の5段?活用~

井上 修,鉄建建設

本社ビル屋上全景
本社ビル屋上全景
ナスたち(夏野菜カレーに貢献しました)
ナスたち(夏野菜カレーに貢献しました)
花たち(屋上の景色が一変しました)
花たち(屋上の景色が一変しました)

 現在、都市部におけるヒートアイランド現象の緩和や自然環境の復元のために、屋上緑化が注目されています。当社でも、平成18年の4月に本社ビルの屋上を改修して屋上庭園(通称:アーバンガーデン)をオープンさせています。菜園コーナーの野菜たちはすくすくと成長し、春から秋にかけて収穫ができます。秋にはたわわに実ったナスやオクラを収穫しました。
 芝生は春から夏にかけて、鮮やかな緑色のじゅうたんとなり、これまで殺風景だった屋上が一転、リラックスできる憩いのスペースに変ります。

 一般的に「緑」は体にいい影響を与えるものとして広く認識されています。
 まず、「緑」が人に与える効果としては「安心感」「やすらぎ」「うるおい」といった精神的効果に代表される通り、リラクゼーションに非常に有効だということがあらゆる研究により分かっています。だからリラックスというと緑をイメージする人が多いのはそういった理由もあるのです。実際に職場でも、パソコンの近くに緑があるかないかで、眼精疲労の度合いが違うそうです。
 ちなみに、緑色というのは色の話でいうと、赤色の捕色(色相環で正反対の色)にあたります。具体的にいうと赤色の近くで最も目立つ色は緑色というわけです。この関係を利用したのが、建物の非常口誘導灯で、火災の際、燃え盛る炎の中でも緑色は目立ち、かつ、気持ちを落ち着かせる効果があるのです。
 地球にやさしい緑化、自分にもやさしい緑化。さあ、あなたの周りに緑を増やしてみてはいかがでしょうか。

《屋上緑化の効果とは》
 ビル等の屋上を緑化することにより、土壌層での断熱作用や植物自体が日光を遮ることで、屋内の温度の上昇が抑制される他、植物の蒸散作用によって、屋外温度の上昇を緩和する効果も期待できます。

2007年11月